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Rêve: the Dream Ouroboros 印刷書籍版発売

2005/03/02 20:38 | 著者: Jun MUTO [mail] | カテゴリ: Rêve: the Dream Ouroboros

フランス製のヒロイック・ファンタジーRPGRêve de Dragon」第2版ルールブックの英語翻訳版、「Rêve: the Dream Ouroboros」が2月24日から オンデマンド出版による書籍 として手に入るようになりました。

これまで英語版は2002年の販売開始以来、PDFダウンロード販売 しか行われていなかったので、使うためにプリンターで印刷する手間をかける人が多いであろうことを考えると、印刷版の登場はありがたいのではないかと思います。

「Rêve: the Dream Ouroboros」印刷版の発売に合わせたわけではないと思いますが、タイミングのいいことに、これを取り扱うオンデマンド出版の販売サイト Lulu では、今月(3月)中は25ドル以上の注文でアメリカ国外への配送でも送料を無料にする そうです。配送方法で「International SuperSaver Shipping」を選択するといいらしいです。(私が読み間違えている可能性もあるので、もし注文する際は自分でも説明を確認してください)

ちなみに、印刷版34.99ドル 29.95ドルPDF版 は18.00ドルです。

ところで、「Rêve: the Dream Ouroboros」(Rêve de Dragon) と言っても、ご存知のない方が多いと思います。(そもそもフランス製のRPGは全般的に日本では知名度が低いようですし)
かく言う私もPDF版を読みかけているだけのわずかな知識しかないので、ごく簡単にしかできませんが、紹介を書いてみます。

「Rêve: the Dream Ouroboros」(Rêve de Dragon) は、〈龍の夢〉の中の世界を旅するヒロイックファンタジーRPGです。メジャーではありませんが、熱心なファンがついているようです。

龍たちは無限とも言える数がおり、それらの夢の集合したものが「Rêve: the Dream Ouroboros」(以降 Rêve と省略)の世界、multidream(多元夢世界)となります。
プレイヤーの担当するキャラクターは、龍たちの夢の世界の住人であり、無数の夢世界の中を旅していくことになります。そのため、「Rêve」ではプレイヤーキャラクターのことを Journeyer(旅人)と呼びます。

なお、龍たちは自分たちの夢の中(「Rêve」世界)に登場してくることはありません。人間やその他の生物や無生物や世界を夢見ることが好きなのです。そのため、世界が龍の夢であることを知る者は魔法使いたちくらいで、後は伝説伝承などに稀に語られているかもしれないという程度です。

判定ルールの基本は、1980年代前半(「Rêve de Dragon」フランス語版初版は1985年出版)にオーソドックスな方式であったD100方式(パーセント表記)による判定です。能力値を基準にしてちょっと面倒くさい計算で成功率を求めるのですが、手間を省くためにキャラクターシートに計算済みの早見表があり、それを使うようになっています。早見表で能力値を縦軸、基本難易度+技能値+状況修正値を横軸にとって、交わった場所の数字が成功率です。
これに加えて、少々面倒くさくなるのですが、成功・失敗の段階付けとして、Particular Success、Significant Success、Particular Failure、Fumble(特殊成功、有意な成功、特殊失敗、致命的失敗)というのが規定されています。これらの数値は成功率(および失敗率)から求めるのですが、手間を省くため、Particular Success / Failure、Fumbleについては、これまたキャラクターシートに早見表が用意されています。(この早見表、キャラクターシートとルールブック内のものが異なっていたり、数値が間違っていたりするのはご愛嬌……か?)
Significant Successだけ早見表はありません。単に成功率の半分(端数切り捨て)なので暗算できるでしょ、ということでしょう。

戦闘ルールは、わりとシビアな印象です。ルールの作りもやや詳細な感じになっています。ヒロイック・ファンタジーであると称しているので、妥当なところかと思います。

厳しめな戦闘死亡率には、意図したものかどうか、一つ副次効果があります。
死亡した旅人(プレイヤー・キャラクター)は reincarnate(転生)するというルールがあるのですが、このルールが機能する場面をそこそこ目にしやすいことです。
転生は、その旅人を夢見ている一匹の龍が、死の悪夢のショックで一瞬目覚めてしまうことで起こります(と設定されています)。龍はすぐに再び眠り、夢の続きを見始めるのですが、その際に悪夢の原因に係わることは無かったことに、都合良く辻褄を合わせてしまいます。
そのため、死んだ旅人はどこか離れた場所で「自分が死んだ夢」を見て飛び起きるのです。そして、夢で見たのと違う場所に自分がいて、衣服や所持品も夢で見たのと異なり、そしてなにより自分が生きていることに気がつきます。(外見と成長した能力値はそのまま、減少していた能力値は回復し、それ以外の技能や所持品などは初期キャラクター作成と同じ方法で新たに決め直します。キャラクターを一から作るよりは、他のプレイヤーキャラクターとの能力の差が小さいキャラクターが出来上がるはずです)
その旅人は、再びどこかで旅の仲間たちと再会するでしょう。その時、おぼろげな夢の記憶が蘇るかもしれません。
RPGのプレイにおいて、途中でキャラクターが死んでしまったプレイヤーの扱いや再参加の方法(特に生き残りとのバランスや公平感を考慮したキャラクターの作成方法)などは、悩ましい問題となりがちですが、これは解決策の一種として良く出来ているのではないでしょうか。

魔法ルールは、一見すると、効果や必要なポイントなどが個別に規定された(よくある)呪文リスト型のもののように思えるでしょう。
ただ、魔法を使うために必要なポイントについて、術者が龍の夢の根源部分により近い The Dreamlands(ドリームランド)に astral body(アストラル体)を飛ばして、そこでの危険を潜り抜けて引き出してくる龍の夢の力が、世界の事象を変化させる魔法のポイントになる、という手順になっているので、設定上の原理付けは良く出来ています。
The Dreamlandsでの行動があるため、魔法が即座に発動するというわけにはいかず、実際にはよくある呪文リスト型のRPGほどには、魔法は手軽に使えるものではないようです。

ルールブックにはRPGのルールブックとして必要そうなものは、特殊ルール(飲酒による士気向上や泥酔状態のルールなんていうものまであります)やモンスターデータから入門用の3本の連作シナリオまで、ちゃんと入っています。追加ルールやデータのためにサプリメントを買い揃える必要は無いようです。
現に、Malcontent Games がルールブック以外で販売しているものはシナリオばかりで、今後の予定も単発シナリオと連作シナリオだけです。
世界設定が前述したように無数の夢世界の集まりとなっているので、舞台設定を自作することが多く、「公式地域設定資料集」の必要性が薄いことが影響しているのかもしれません。
しかし、各市販シナリオには舞台となる場所の設定が載っていますし(どの程度の内容かはシナリオによって大きく差があるようです)、今後出る予定の全9作の連作シナリオ・シリーズ The Ystria Adventures ではかなり詳細な地域設定も付属するそうですので、「公式地域設定資料集」が必要という方もそれを理由に忌避しなくてもいいと思います。

以上、かなり雑で、不正確な部分もあると思いますが、「Rêve: the Dream Ouroboros」の紹介を書いてみました。
後々、ルールブックを読みながら気がついたことを書いていくかもしれません。(書かないかもしれませんが)

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